記事: 日常の延長にある、短いトリップ
日常の延長にある、短いトリップ


カリフォルニアの一日は、
特別な予定から始まるとは限りません。
ただ車に乗り、海の方へ向かう。
それだけで成立する日もあります。


海へ続く道で車を停め、エンジンを切る。
周囲の音は、いつの間にか風と波に置き換わっています。

夕方の光を受けた白いシャツがやわらかく揺れ、
肌と影の境界が少し曖昧になる。
サンダルのまま砂を踏み、遠くの水平線を眺める。
そんな時間が自然に流れていきます。

カリフォルニアの風は、
湿り気がなく、どこか軽やか。
何かを頑張らせるのではなく、
「そのままでいい」と伝えるように
通り抜けていきます。

これは大きな旅ではありません。
日常の延長線にある、
ほんの短いトリップです。
それでも、少し場所が変わるだけで、
呼吸の深さは確かに変わります。

太陽が傾き、
空と海の色がゆっくりと溶け合っていく。
その様子を眺めていると、
気持ちまで静かに整っていくのを感じます。

何も足さず、何も急がない。
ただ今ここにいることを受け入れる。
それが、カリフォルニアなのです。
